2-3 入口は「感覚的」、出口は「論理的」
ロッケー式英文読解法では、ひたすら6つの記号を、書き込んでいってもらいます。英語が不得意な人はもちろん、得意な人であっても、より明確に、正確に英文を理解できるようになるために、記号を書き込んでいく。
はじめは、どこを□で囲み、そこを、○で囲み、どこが< >なのか、よく分からないまま、ただ言われるままに印をつけていきます。早い人で、2回目の授業、遅い人でも、6回目の授業くらいで、大体、どこに、どの印をつければいいのか、「感覚で」分かってくるのです。
重要なのは「感覚で」どの印をつけるべきかわかることです。 一回目の授業を終えると
「○で囲むのは、どういう場合なのですか?」
「< >と( )はどう違うのですか?」
と、熱心な生徒ほど、質問に来ます。
しかし、その時点で私は、あえて、詳しく、その記号の意味を説明しません。
というのも、どういう場合に、□で囲んで、どういう場合に( )をつけて、と、説明してしまうと、そればかりに気をとられて、肝心の「英文」を「読む」ことから、離れてしまうからです。
英文を読むことに集中するためには、あまり意識しなくても、どこに、どの記号をつければいいか、感覚的に身につける必要があるのです。
そして、授業を聞き続けているうちに、どこに、どの記号をつけるかが、自然と、感覚で分かってくるのです。
感覚で分かると、今度はどうなるかというと、学校の教科書でも、自分でやる問題集でも、他の講師の授業でも、すべて、「6つの記号」を、「自然と」つけるようになります。
模擬試験でも、つい「クセ」で、つけてしまうようになるのです。
授業も、10回日程度になってはじめて、「6つの記号」の意味を伝えていきます。
文法的な説明、例えば、時制の一致や、関係詞なども、「6つの記号」のつけ方が、分かってしまえば、いとも簡単に、理解できてしまう。しかも、クリアに理解できてしまうのです。
いったん、ロッケー式を理解してしまえば、あとは、英文を正確に、読み下していく。
その繰り返しで、その英文は、隅から隅まで、正確に、単語熟語、文法、構文もマスターしてしまうことになります。
入口が、これまでのように、「単語集」や「文法」ではなく、「英文を読む」ことなので、英文が読めるようになるのです。どういう場合に、□で囲んで、どういう場合に( )をつけて、と、いちいち考えなくても、感覚で分かってしまうようになるので、多くの人が、実行できるわけです。でも、繰り返しているうちに、感覚だったものが「論理」に変わっていくのです。これがロッケー式の強みです。
ここまで読んだあなたには、もうお分かりでしょうが、 ロッケー式は、日本人が、英語を学ぶ上で「自然」な流れに沿った指導法です。
外国人と同じように「自然」にといっているのではありません。日本人の理解の順番から言って、「自然」にといっているのです。
外国人と同じように「自然」にと、考えてしまうと、とにかく、大量の英文を読みなさい、大量の英語を聞きなさい、となってしまう。たしかに、それを根気よく続けていけば、英文が、英語が、分かるようになるのでしょうが、そんなこと、実行できる人は、一割もいないでしょう。
そういったことも含め、これまでの、英語の学習法がいかに不自然なものであったか、お分かりになるでしょう。
そして、いままでの、英語指導者のアドバイスが、一般人には非現実的な学習法であったことは、みなさんが、ご存知のとおりです。言っていることは正しくても、実行不可能であれば、何も残りません。
そして、テキストに記号をつけるときは、「感覚で」つけるとはいえ、記号をつけた後は論理的に、正確にとらえていくのです。ですから、かなりの精読を要求する大学入試においても十分に通用する方法なのです。
8割の人に受け入れられる画期的な英文読解法。それが、「ロッケー式英文読解法」です。
多くの人に抵抗なく受け入れられる画期的な方法です。